一線を。
2-23話です。
養ってもらうのを止めるとは…?
前回の話はこちら↑
「おいおいっ、養成所頑張るんでしょ?」
「幸いDTPの技術持ってますし、一人で生きていけます。」
…まずい。話が変な方向に進みそうだ。引きとめなくては(滝汗)
「DTPの収入だけではキツいでしょう?」
「そんな事ありませんよ。父もいますし。」
「養ってもらうのが、同居人からお父さんになるだけで何も変わっていないじゃん…。」
「でも、それなら裏切るとかそういう事にはなりませんし。」
「川本と共存したいんでしょ?」
「共存…ですか…。」
「川本を消したいの?」
「いえ。」
「今のままで進むと、メイン争いになるよ?」
「なりますね…。」
「どっちが勝つかは分からないけど、せっかく養成所も受かったのに。」
「でも…、私は別に声優になりたいとか思ってませんし…DTPの方がやりたいですし。」
「アニメは嫌い?」
「いえ…嫌いではないですけど…見ませんね。」
アニメを見ない人が声優を目指そうと言うのは、かなり厳しい事だと思います。
その後は趣味の事とか色々話をして、時間も午前3時になろうかと言う時になったので、お開きにしようとしたのですが、さき5はレッスンの後会えませんか?と聞いてきました。
…少し考えて、仕事が忙しいのを理由に断りました。
そして、さき5も落ち着いてきただろうから、先ほど森さんとのチャットの内容について伝えました。
「付き合ってくれとは言いません。ただ会ったりできれば…。」
ぽつりと、さき5の発言。
「川本がメインなので…付き合う事ができないんですよ…。やっぱりメインはいいなあ。」
適切な話題振りでは無かった事を後悔しましたが、その後さき5は明日、またウチに遊びに行きたい、と言い出しました。
お泊りセットを持っていきます、と迄言い出し、さすがにそれはマズいと思ったので、電話するだけならOKだよ、と言う事で譲歩してもらい、その日は就寝しました。
そして翌日、再びさき5のままで起きたようで電話がかかってきたのです。
「今養成所が終わりました。これから遊びに行ってもいいですか?」
しかし時間は夕方5時を過ぎているし帰る時間が遅くなるよ? と言うと
「大丈夫ですよ。」
の一点張り。
とくに遊びに来るだけなら拒む理由も無いか…と思い、来てもいいよ、と言うと
「じゃあ、これから向かいますね!」
と元気良く言い、電話を切りました。
そして、約一時間後、さき5は駅に着きました。
「喫茶店でも入ろうか?」
なんとなく来た目的が予感できたので、時間伸ばしに提案するも
「時間が勿体無いので、おウチに行きましょう!」
と、あえなく却下。
その前にコンビニに寄りたい、と言うので寄ったのですが、迷う事無くさき5は避妊具を手に取りました。
「え…?(汗)」と思ったのですが、さも当然のようにお金を払い購入。
先日の川本の発言を覚えているのかいないのか分かりませんが、部屋につくなり準備万端モードに。
正直気が乗らなかったのですが、どうもあの控えめな笑みで期待をされると逆らう術も無く…と言うか、同情と言う気持ちもあり、もうどうなっても良いやと言う気持ちもあり…
とうとう一線を超える事になりました。
↓ここからは当時を思い返しての回想です。↓
…自分でしておいてナンですが、こういう時の表現って難しいですね。
一線って何だよ、結局やったのかよって事ですけどね。
はい、やりましたとも。でもね…、うーん、言い訳は良いか。
ここから少し経って急展開になるのですが、どんな理由があるにせよ軽率な行動すぎますよね。
ちなみにこの話、(正確には「恋愛話その2」)、最初に触れましたがヨメに見せてました…と言うか、当時付き合い始めのヨメに見せるためにmixiで連載していた話なのです。
最初に自分の最低っぷりを見せて、好意を与えるに足る人間か判断してほしいなぁと思っていたのですが、全くの批判が無かったのが意外でした。
罵られたいと思って書いた事が受け入れられるとなんか不思議な気持ちです。
…まぁ、その時のヨメの環境も少し複雑でしたけど。
回想終わり。
恐惶謹言
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