こじれにこじれて
2-38話です。
さて、このこじれた話はどう収集するのだろうか…。
冗談が通じなくて最悪の展開へ… - クーロンの自分語りブログ
前回の話はこちら↑
「以前自分が川本に言った嘘を真に受けてしまい、川本が良かれと思ってやった事なので許してあげてくださいよ。」と、書くのが真実だし、一番楽です。
…ですが、そうすると二人で会っていた事がバレてしまいます。
面倒な事になるので、それは避けなければならない。
「何故今頃話を蒸し返すのか謎ですが、少し冷静になって考えれば誰が嘘をついているのか分かるでしょう?納得させる為と言いますが、そんな嘘をついて誰にどんなメリットがあるんですか?」
と言う感じで簡素に送信しました。
あまり長いと言い訳がましく見えると思ったので。
数時間後にメールの返事が来ました。
返信が不思議なのですが…
と始まり、先のメールの内容を、以前さき4に送った筈だ、と主張しています。
ただ、そのメールは既にさき4が削除してしまっているらしいです。
それなのに、どうしてあのような返信になるのでしょうか?
そのメールの真意は何ですか?
と、最後しめくくられていました。暫しメールを凝視。
どういう思考回路になれば、川本の言う事をここまで信じられるのだろう?
以前のメールで「貴方は病気を理解していない、利用している」と言い切った当人の言葉とは思えません。
経験から言えば、思い込みの状態に入った人間を説得するのは非常に難しい。
軽いため息をつきながらメールの返事を書き始めました。
メールの内容としては、「何も知らない状態」と言うのを装わなくてはいけませんし、ごまかしていると悟られてはいけません。
なかなかの難題。推理小説を書いている気分。
そう考えているうちに、川本からメールが来ました。
「もう彼氏は思い込みが激しくて、何言っても聞かないから
返信しなくていいよ。ホントごめんなさい。」
それらの内容と、彼からのメールの内容を総合して、あちらの状況が容易に想像します。
そして…
「ウンザリです。『嘘でしたメール』なんか送っていません。さき4が何故、今の時期にそんな事を言い出したのかは分かりませんが、嘘だと言う事にすれば、森さんの心労が解消されると思ったんじゃないでしょうか?おそらく森さんが予想外の反応をしたので、嘘とも言えず嘘を突き通しているのだと思うのですが。」
こちらとしては、こういう予想ですけど、と言った内容にしました。
そして最後に
「これまでの経緯とそれぞれの発言を総合して矛盾を感じていませんか?」
と最後にまとめ、メールを送信しました。
川本に本当の事を伝える様にするのが一番簡単なのでしょうが、言える状態なら既に言っているのでは無いか、と思います。
嘘に対して曖昧な言い方で進めざるを得ないのは本意ではありませんが、どうか彼には「もしかして、さきの方が嘘をついているのか?」と勘付いてもらわない事には話が進みません。
その「勘」を後押しする内容にしてみたつもりです。
メールの返事は当日来ませんでした。
先方の環境を想像しながらメールを書き進めるのも辛くなってきたので、数日後川本と会い、話を聞く事にしました。
川本は自分の嘘が招いた事態について責められると思っているのか、
ややオドオドしています。
「ごめんね~ホント。ややこしい事になって…。」
「全くだよ!…て言うか、そっちはどういう状況なの?」
「実は…、Hしたの嘘だったって言ったら、彼がすごい怒り出して…」
「で、訂正するタイミングも無く、なりすましメール迄送らされた、と?」
「うん…。サインは分かった?」
「分かったよ。ものすごく考えてメールを送ったつもりなんだけど、見た?」
「あー…あれね……もう、クーロンすっごく考えながらメール送ってるなぁ…って思って涙が出そうになったよ!」
こちらの予想はビンゴだったらしいです。
「彼の反応は?」
「うん…それで、『これどうなの?』って聞かれて…、クーロンの言う通り、って答えた。」
「やっと認める流れになったか…、それから?」
「『お前は、俺をどれだけひっかきまわせば気が済むんだよ!』ってめちゃくちゃ怒られた。」
「下手な嘘つくからだよ…。」
すぐにメールの返事が無く、川本宅がこのような状態だったと言う事は、今回の問題は終了…と言う事でしょうか。
とは言え、川本のチャット禁止は解除されておらず、不便な状況は変わらずの様です。
もう事態は収拾している…と思ったので、「チャットがやりたいってお願いしてみたら?」と軽くアドバイスをしてみました。
そして数日経った頃、川本から携帯メールが届きました。
もうホントごめんなさい。
彼氏がまたメール送りました。
勘違いもしてるし…
あ~もう嘘を重ねると大変だね~
もうもうホントごめんなさい。
…今度は何をやらかした?
PCのメール確認をすると、彼よりメールが届いていました。
恐惶謹言
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