クーロンの自分語りブログ

おじさんが、昔の裏日常をつづっています。

辞めちゃうのかよ

2-30話です。

川本の彼氏は会社を辞める決意をしたそうで…。

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前回の話はこちら↑

 

「会社辞めてどうするの?」

「ずっと家にいる?」

「仕事は…?」

「しばらくしない。」

 

…なんだそりゃ。
いくらなんでも、話が飛びすぎる。

 

「川本に寂しい思いをさせないように。って言うか、さき全員に。」

「それで、お金は親御さんの世話になる、と。」

「うん。今までみたいは贅沢はできなくなる。でも、なんとかチャット禁止は免れたよ。」

 
「そかそか。昨日・一昨日は修羅場だった?」

「うん…疲れたよ。」

「まぁ…結果的に彼氏がいつもいてくれるなら、川本的にはOKでしょ?」

「いつもか…チャットやりにくいなあ。そう言えばね…彼氏がすごい怒ってるの。」

「裏切られたって感じだろう。」

「クーロンは悪くないのに、クーロンの事怒ってる。悪いのは川本なのに…だよね?」

 

「誰が悪いかなんて決められないよ。Hする事にOK出したのは川本だし、Hを誘ったのはさき5だし、Hしたのは僕だし、寂しい思いをさせていたのは彼氏だし。『誰が』を決めようとするとループする。皆少しずつ悪いんだよ。」

 

「そうだね…でも会社辞める事になったのは、結果として良かったなーって思う。今日会社に言って、今の仕事が落ち着いたら辞めるって。」
 
「それは彼の都合であって、会社にも都合があると思うけど…。」

「うん、だから会社の都合には合わせるけど、とりあえず辞める事だけは言っておくみたい。」

「もう少しでボーナスなのに勿体無い。」

「それは嫌なんだって。世話になった会社でそういう事はできないって。ボーナス持ち逃げみたいな。」

「ふむう。ボーナスは結果報酬だから、そう言うのとは違うと思うけどなぁ。」

「川本もそう思う。」

 

言えた義理では無いのですが、何故そこまで性急に、そして義理を通して辞めようとするのかが分かりません。

 

『もう二度とあいつとは会うな。チャットも止めろ』と厳しく言い聞かせ、パソコンにパスワード設定とかして使わせないようにしてしまえば良いのでは無いか、と思えてしょうがないのです。

なのに、川本は平然とチャットで近況を伝えている。


後日分かる事ですが、前日に彼は『チャットを止める事を泣いて頼んだ』そうです。

 

川本から淡々と話を聞く自分と彼では、事態に対する温度差がかなりあるのです。


「そう言えば、昨日のメッセの時って、彼氏見てたんでしょ?」

先日の色々と質問だけされたメッセの事です。

 

「あ、やっぱ分かった?見てたって言うか…。」

「『聞いてみろ!』って感じだよね。」

「そうそう。彼氏に言われてた事を打ってた。」

「うん、バレバレだったから。普段使った事無い言葉が来たから、これは彼氏がいるな…と確信した。」

「確信か(笑)」

「状況から考えて、彼氏と討論した末に、『本当にあいつがそう言っているのか見せてみろ』みたいな事になっているのかな、と。」

「うん。さすがですな…。」

「でも、あまり納得はしなかったでしょ。」

「うん。」

「別れ話が出なかっただけマシでしょ^^; そこを一番心配してたんだけど。」

「それは大丈夫。」

「じゃあ、彼氏の怒りが収まるのを待つしか無さそうだ。」

 

ここで何気なくTVを見ると、奈良県で起こった監禁事件のニュースを報じていました。

ネットで知り合った少女を自宅に監禁し、3週間後に何とかその少女が脱出に成功した事件です。

最近、学生のチャットメンバーがチャットになかなか来れないようになっていました。


今もそうですが、この時期は特にネットが非難の目で見られていた為、親御さんのチャット禁止令が出ていたのです。

 

川本の彼氏もこのような事件は知っていた筈ですから、今回のさき5と自分の事については、「ネットなんてロクなもんじゃない」と思っていたのかもしれません。

 

話は反れますが、当時のネットジャンキー達はこのような状況に腹立たしいものを思いをしていたに相違ありません。

その様な状態を良い意味で払拭してくれたのが、翌年映画・ドラマで展開した「電車男」だったのでは無いか、と思います。

 

恐惶謹言

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