バレたかも?
2-14話です。
さき5とのチャットが続きます。
前回の話はこちら↑
「叱られないと交代できないので…もっと出たいです…。」
悲痛な訴えをするさき5ですが、さき6が出てしまったら非常に困ります。
「6は…なんとか消します。」
「消そうと思って消せるものなの?」
「私には出来ませんが…川本か,さき2ならできるかもしれないです。」
「川本が、さき2を消したって言ってなかった?」
「いえ。消えた、です。」
どうやら勘違いだったらしい。
消せるものなら消して欲しい…が、そんなに都合よく消せるものなのだろうか。
以前川本が言っていたように、他の人格は「必要がある」から出現したのであって、そんなに簡単なものでは無いのだと思います。
とりあえず夜も遅くなってきたので、その日はお開きとなりました。
翌日の夕方。
メッセンジャーに発言が来ました。
「こんーw 昨日レッスンに出た事は覚えてるよ。」
どうやら川本らしいです。
「でも内容は覚えていない…意味ナシ!あとクーロンと会ったのも覚えてるよ~。」
…ギョッ!!
ど、どこまで覚えているんだろう。
「中身は覚えてないけど。」
…ほっ。
そして昨日あった事、さき5からのメッセージ等無難な事を選んで川本に伝えました。
彼氏とチャットした事も伝えると非常に驚いていました。
彼がチャットを止めるように言ったと思い込んでいましたが
そんな事もなく平和に終わった事を言うと安堵していました。
「良かった。チャット大好きだもん~」
「でも、5と6が出現する条件も分かったからこれからは川本で安定するんじゃないのかな?」
「でも、川本で安定するってのも…ちょっと…。さき5も外に出たいだろうし。」
「出したくても出せる訳じゃないでしょ?」
「うん、でももっと平等なのが良いと思う。」
何を指して平等と言うのか分かりませんが、他人には分からないバランス感覚があるんだろうな、と漠然と思いました。
「さき5は終始元気そうだったよ。ダンスレッスンの後だから心配してたんだけど。」
「嬉しかったんじゃない?好きな人に会えたんだから。」
…ぎょっ
「好きとかそういうのは分かるんだ。」
「さき5がクーロンの事を好きなのは知ってるよ。さき6もそうだし、皆好きみたい。」
「…へえ。」
嬉しいような何か複雑。でも婚約者いますからねぇ。
「…あ!猫ちゃん覚えてるよ!アメショとペルシャ。」
「少しずつ記憶が戻ってくるものなの?」
「いや、どうだろう。あんまりそういうのは無いと思うけど。」
「今、猫を思い出したと言うのは?」
「覚えてたよ。」
覚えてたけど忘れてた…?
意味不明ですが、とりあえず話を進めていると
「あ。あれ…?
ちょっと待って…。
え
マジ?
え、え、え?
記憶違い?」
何かを思い出しているようです、もしや…(ドキドキ)
「どうしたの?」
「うーーー、ちょっと今混乱気味。
キス…?クーロンの唇柔らかかったですと…?」
ぎょぎょぎょっ!!
恐惶謹言
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