身から出た錆で心臓が痛い
2-19話です。
メッセンジャーでは主に今日の出来事についての会話等をしました。
前回の話はこちら↑
「今度は〇〇を持っていきますね。」
次回もあると思っているのか、いきなり言い出しましたが、流石にそれは拒否。
「でも一応持っていきます。でも買うの恥ずかしいかも…。」
「それだけはだめっ」
「じゃあせめて〇〇で〇〇〇ください。頑張りますから…。」
「いや、頑張らなくていいよ。と言うか本当に記憶が共有されるのが怖い。」
もう手遅れだとは思っていましたけど。
「でもでも、あんなに〇〇〇いたのに〇〇〇くれないなんて蛇の生殺しですよ~。」
「分かったよ。じゃあもうやらない。」
「ええっそれも嫌…です。今日みたいな事またしたいです…。」
「だめだってば。」
「じゃあ襲います。大人しく襲われて下さいねw」
もはや何を言っても無駄なのかもしれない。
これから暫くさき5が出ない事を祈るのみです。
時間的に川本の彼氏の帰宅時間なので話を逸らしてみました。
「帰ってきて、川本じゃないと分かった時ってどんな反応?」
「また代わったんかぁ~ って。」
「ごめんなさい…」
「いや、いいですよ。出れて嬉しいし。」
「少なくとも同居人は喜んではいないんだよね。」
「そうですね…でもあまり気にしてないみたいですよ。のんきにTV見てますし。」
のんきに、と言うよりは焦ってもしょうがないと言う悟りのような気がしますが。
その時、当たり前のように思っていたけど追求するのをあえてしていなかった疑問を思い出しました。
「そういえば一度聞きたかったんだけど、いつから好きになってくれてたの?」
自分でも間抜けな質問だなと思いましたが、一度聞いてみたかったのです。
「えと…三月です。」
川本と二人で始めて会ったのは確か二月末。
「みんなとのオフ会の時か。」
「はい。」
「それは…川本だよね。」
「会ったのは川本ですけど、共有記憶だったので。」
「思うんだけど、その共有記憶ってのは、さき1も知ってるって事だよね。」
「はい。」
「それで、さき5と俺の事を「マズイ」と判断したら、さき5は消えてしまうのでは…?」
「え…私消えちゃうの…?」
この後、5分間さき5からのメッセージは来ませんでした。
「はれ?
はーー
外だあ。」
「…誰?」
「川本だよー」
ショックを与えてしまったようです…。我ながら配慮が足りないなと激しく後悔。
「てか、記憶ぶっ飛びすぎ。何やってたんだ今日…。まぁそのうち思い出すか。」
その後暫く雑談をしていたのですが、
「ああー…今日クーロンの家に行ったんだ?」
ドキドキッ!!
とりあえずプリクラを撮ったのを思い出しました。
「プリ撮ったよ。見てあげて。」
「マジ!? 見る見る~おおーーww さき喜んだでしょ?」
「すごく。」
「だよねーーw良かった良かった。」
あと、さき5から川本へのメッセージを録音していたのを思い出しました。
何とかさき5から川本へ意思を伝える事ができないものかと考えて、今日の帰り際にメッセージを録音していたのです。
「さき5からのメッセージ録音したよ。後で聞かせるね。」
「後っていつよー」
「今度会った時。だから川本もさき5へ録音してあげてね。」
「うん。あれ、なんか…川本欲求不満かも。」
ドキドキッ!!!
「ってかさ…あり得ない妄想が…」
「またキスとか…?」
「そうそう。」
ドキドキッ!!!
あぁ~、やはり共有記憶に入っているのだろう…。
ごまかし通すか、正直に伝えるべきか…。
恐惶謹言
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