心の闇に触れた時
1-3話です。
弥生さんとのメール交換はもはや生活の一部となっていきました。
他愛のない事、学校の事などなど。
前回の話はこちらです↑↑
元々知り合ったサイトがBL小説だったので、当然と言うかそういうエロい話題にも行く訳ですが、性体験についてつついてみたところ、これがマズかったというか何というか、彼女の禁断の闇領域に触れてしまったようです。
えーと…私ね、あまり言いたくないんだけど、昔レイプされた事がありましてね…。
それから男の人は少し苦手なんだ。
…え?…何この急展開。
昔、学校からの帰りの時、もう真っ暗な時間だから近道しようと思ったら、止まっていた車の中に引きずりこまれまして…。
この先は言いたくないけど、まぁそんな感じです。
でも、クーロンさんは話しやすかったよ。
…えと、これにどう返せばいいんだろう。
とてもセンシティブで触れちゃいけない所に手を出してしまったような気がするな…
一生懸命言葉を選びながら返信。
そうなんだ…それはとても辛い事を言わせてしまってごめんなさい。
何て言ったらいいか分からないけど、その犯人を目の前にしたらどうなるか分からないくらい怒りに震えています。
そんな事件は自分の世界には一切関係が無いものと思っていましたが、こんな形で関わって来ることになろうとは。
この返事で良いのかなー、嫌われるかなぁ。返事が来るまではマジ悩み中でした。
ありがとう。そう言ってくれて嬉しい。
でも、もう昔の事だからね…。
とりあえず一安心…かな?
いやいや、自分に何かできる事は無いのか。
彼女の家の場所は大まかに聞いていたので、最寄りの警察へパトロールを強化してほしいとのメール送信。
確か「重点的にパトロールするようにいたします」的な返事だったかな。
これ、強姦の報告なんだから、もう少し食いついても良かったと思うんだけど、こういう系はまだまだ警察が甘く見ていた時代だったからな…。
この話題についてはこれで終わり。
メール交換は順調に続き、少しずつテンションが上がっていきます。
実は何回か2人で会う事もしていたのですが、会う頻度も数週間に一度から2週間に1度となっていき、年末年始は学校も休みになるため毎週会っていました。
そして、とある日のメール。
なんか最近毎週会っていて、私達付き合っているみたいだねw
いっその事付き合っちゃう?w
…え?
こんなん言われたの(書かれたの)初めて。
嬉しいけど、どうしょう。
会うのは楽しいけど年も離れてるし、先の事を考えると不安しかない。
でもな、婚約する訳ではないし、ここはお試し期間突入という事でひとまずOKしておくか…?
なんて誰に弁護しているのか分からない脳内会議を延々と続けた挙句、
そうだね、よろしくお願いしますw
と間抜けだけど少しでもマウント取っておこうという下心見え見えの言葉でOKしたのでした。
メールって便利ですね。
こちらの表情を読まれる事もなく、聖人君主ぶった台詞が吐けるんだから。
まぁそれは相手も同様なんだろうけど。
やった!ありがとう!
それでね、今週親が旅行に出かけていないんだけど、泊まりに来ない?
この文言を見て、期待でムクムク来ない男子はいるであろうか?いや、いない(反語)
しかし、この時点で彼女の親とは全く面識がない状態です。
僕は物を考える時、まず最悪のパターンから考えます。
この場合だと、泊っている時に親御さんが帰ってきるパターンです。
まぁ、殴られるだろうなぁ…。
そして警察…?
いや、ただ泊るだけなら、そこまでは無いか。
そうだよね、アレをしなきゃいいだけだよね。うん。
ただ泊るだけだし、いきなりそんな事には進展しないだろう。
…若いって良いですね、こんなに自分に都合の良い解釈で行動できるんだから。
そして、初めてのお泊りへ。
恐惶謹言
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