クーロンの自分語りブログ

おじさんが、昔の裏日常をつづっています。

怒りに任せても破綻するだけなので

2-32話です。

イラつくわーっ!!!

邪推は肥大するもので - クーロンの自分語りブログ

前回の話はこちら↑

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瞬間『心底彼が許せない!!』と瞬間的に思った理由は複数あります。

 

風俗で働いている人を侮蔑した事。

風俗通いして病気でも貰ってるんだろうと自分が侮蔑された事。

そんな男と関係を持ったんだろうと、さき5が侮蔑された事。


「ごめん…なさい…。」

川本は言ってしまった事を後悔している様です。

 

「川本さんが悪い訳じゃない、そう思ったのは川本さんじゃなくて、彼氏さんでしょう?」

たっちゃんがフォローを入れます。

 

「うん…」

 

たっちゃんの言う通り、悪いのは川本では無い。

彼女を攻めるのは筋違いと言うものです。

 

「人間の感情はここまで激変するもんなんだねぇ…。」

 

つい数週間前までは、「これからも仲良くしてやってください」と言っていた相手を性病持ち扱いです。

 

「あ、彼氏が風呂からあがってきた。」

 

あと数十秒もすれば、彼はモニターの前に来るだろう。

思い切り彼を罵倒する発言を入力したい。

しかし、それで一番被害をこうむるのは川本。

向こうの諸事情をこちらに垂れ流している状況を知られたら、川本のチャット禁止と言う状況になりかねないし、彼女の唯一の趣味を奪ってしまう事になってしまう。

 

あくまで彼の心情としては、

「あいつ、これを俺が言わしているなんて夢にも思ってないだろうな。」

と思わせておかなければならない…等など、様々な思惑が頭の中を駆け巡ります。

 

たっちゃんも同じ考えなのか、一切その話題には触れません。

 

「ところでクーロン、風俗経験は?」

 

また川本が同じ質問をします。

彼女はどのような状況でどのような心理状態でこの発言をしているのだろう。

 

「無いよ。」

ぶっきらぼうに答えました。ギャグで返す精神的余裕は皆無です。

 

「そうなんだ。独身なのに…。」

独身だったら皆行くのが当たり前なのだろうか…

 

「お金かかるもんね。そこまでして行かないよね。」

 

イライラッ

 

川本なりのフォローでしょうが、だいぶ頭に来ていたので、暴言を吐く前にチャットを落ちる事にしました。


さて、この状況下にあってどうしたものか。

怒り心頭の精神状態を必死に抑え、状況を冷静に整理し、どうするのかベストなのか考えました。

 

色々考えた末、まずはこちらの考えを伝える為にメールを出す事にしました。

チャットはすぐとは言わないまでも、1~2分後にはレスをする必要があり冷静を保てる保証はない…が、メールなら自分の時間できちんと考えを整理できるのではないだろうか?

 

メールには、まず今回どういう流れで関係を持つようになったかを時系列に沿って説明。

 

そして『彼女「達」は、同じ体を有するだけで、全て異なる『個人』と考えています』と伝え、最後に自分を悪く言うのは勝手だけど、一度じっくりと川本と話をしてみて欲しい、と書きました。

 

文の内容、言い回しには細心の注意を払いました。

相手を怒らせてしまっては本も子も無いですから。

 

そして、何度も何度も見直して、メールを送信しました。

 


メールを出し終えて気が緩んだのか、その日の夜から熱を出し、寝込んでいました。

 

 

それから2日程経ち、メールチェックをするも返答メールは無し。

 

メッセンジャーで川本に聞くと、メールチェックすらしていませんでした。

とりあえず、メールチェックし、彼氏に見せるように伝えました。

 

それから数分。

 

彼氏もログを見ている事は予想できますが、それほど危ない話もしていないので、そのまま川本とメッセンジャーで話を続けていました。

 

「さき5が出てきても、もうHしないでね。彼氏が傷つくから。」

 

いきなり川本の発言がありました。彼氏が言わせているのかな、と思いつつも「うん。」と返答。

 

「彼氏はこの画面見ているんでしょ?」

「見てないよ。見たくないって、ゲームしてる。」

 

聞けば、メールは既に読み終えているらしいです。

 

「何か言ってた?」

 

「体が一つって言う所の捉え方が違うねって。個人として扱っているのは一緒だって。心がバラバラであっても、体が一つである以上、手は出さないって。」

 

メールを返信しようとするでも無く、こちらから聞いてから答えられると言うのは、何を言っても無駄、と諦められているのか。

 

少なくとも、以前のように「友達として仲良くしてやってください」と言う心境では無さそうです。

 

恐惶謹言

 

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